大阪の美術館あれこれ

五感を研ぎ澄ます…

大阪市立美術館

『大阪市立美術館』

天王寺周の喧騒とはうってかわり、ここ『大阪市立美術館』は都会のオアシスといえるかもしれません。まず、この美術館に行く時には展覧会鑑賞時間に天王寺公園の散策時間をプラスしましょう。有料の天王寺公園が美術館の展覧会を観る人には無料になるからです。美術館自体は石造りでドーンとした感じです。歴史を感じますがバリアフリーになっており、車椅子やベビーカーの対応をしています。

アートの秋

『大阪市立美術館』館内

大阪市立美術館は伊藤正文・海上静一によって設計されました。1927年(昭和2年)12月より建設に着手され、途中工事が中断されるなどしながら10年近くの歳月を費やして1936年(昭和11年)4月完成しました。鉄骨鉄筋コンクリート構造の地下1階、地上3階、塔屋1階付にして建築面積は4,033平方メートル、延床面積は12,716平方メートルです。内部は意外と広く、記念撮影用に入口に曽我蕭白の「雲龍図」の複製が飾ってあります。展覧会鑑賞後には、美術館裏手の日本庭園「慶沢園」や、洋風の天王寺公園の散策を楽しめます。大阪美術美術館は、日本の大阪府大阪市天王寺区にある美術館。館の所在地は住友家本邸のあった場所で、住友家から美術館の建設を目的に日本庭園「慶沢園」とともに敷地を寄贈され、1936年(昭和11年)に開館しました。名誉館長(前館長)は蓑豊。美術館展はもちろん撮影禁止ですのでご注意しましょう。

『大阪市立美術館』施設

天王寺公園内からですと、あべのハルカスの高さがよく解ります。通天閣との高さの対比も、場所によっては出来ますね。今回はボストン美術館展を見に行ったのですが、天王寺駅からですと、地上の横断歩道を渡って行くか、エスカレーターを利用して、地下街経由で行くか、どちらかでしょう。なお公園に入るのに入園料が必要です。(美術館のチケットを持った人はチケット提示で入園できます) 本美術団体展を複数並行して行える地下展覧会室(4室)が1992年(平成4年)増築されました。併設されている美術研究所では素描、絵画、彫塑の実技研究を行っていて、ここから日本画、洋画、現代美術、建築など多くの作家を輩出してきた歴史があります。1942年(昭和17年)、陸軍に接収され高射砲第3師団司令部が置かれ、1945年(昭和20年)より1947年(昭和22年)までは占領軍が接収したため活動休止を余儀なくされました。

『大阪市立美術館』の市立近代美術館計画

大阪市立近代美術館は、中之島にある国立国際美術館北隣の大阪大学医学部跡地に建設される予定でした。しかし、予定地から蔵屋敷跡が発掘されたことに加え、市が財政難に陥り建設費(約280億円)が捻出できず計画は凍結状態となりました。このほかに、大阪市は19世紀以降の近代美術・現代美術のコレクションを形成しています。その中には、日本画の北野恒富・島成園、写真の安井仲治、現代美術の吉原治良など大阪を舞台に活躍した作家、佐伯祐三ら大阪にゆかりのある作家、モディリアーニやコンスタンティン・ブランクーシ、ゲルハルト・リヒターなど海外の重要な作家の作品があります。佐伯祐三の作品を一括して寄贈されたことがきっかけとなり、市制100年を記念して大阪市立近代美術館建設計画が発表され、以後コレクションの形成が進んできました。2004年(平成16年)からは長堀通沿いの東急ハンズ心斎橋店傍にある出光美術館跡のスペースを、「大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室」という名前で使用して所蔵品の展示を行ってきました。建設予定地だった中之島の土地は時間貸し駐車場となっていますが、2007年(平成19年)新年度予算案に約500万円を調査費として計上し、当初の事業計画を見直した上で約5年ぶりに建設に向けて事業が再開されることとなりました。特に16億円で購入したモディリアーニの作品は話題となり議論を呼びました。

『大阪市立美術館』の主な収蔵品

大阪市立美術品の所蔵品は仏教美術、エトルリアなど地中海文明の美術、充実した中国の絵画や書、日本の江戸期・明治以降の絵画、ほか金工・漆工・陶磁など貴重な工芸品を数多く有する東洋美術の宝庫です。代表的なものに、中国書画の阿部コレクション、中国石仏の山口コレクション、日本の蒔絵、根付、印籠等のカザール・コレクション、日本古美術の田万コレクションなどがあります。また、展示品の中には大阪府を中心とした関西地区の社寺からの寄託品もあります。日本の国公立美術館の中でも歴史は古く、美術団体展や大規模企画展の貸し会場となるだけではなくコレクションを持ち常設展示をする意向が当初からありました。個人コレクションの寄贈または購入によるものが多いです。市による購入の他、主に大阪市民などのコレクターの寄付で8,000点を超える収蔵品が形成されてきました。

重要文化財
  • 絹本著色伏生授経図 1巻 伝王維 宋時代(唐画の模本か)(阿部コレクション)
  • 紙本墨画明妃出塞図(めいひしゅっさいず)宮素然筆 中国・金時代(阿部コレクション)
  • 絹本淡彩盤谷図 董其昌筆 明時代(阿部コレクション)
  • 尾形光琳関係資料 一括(『燕子花図』『円型図案集』など)
  • 絹本著色潮干狩図 葛飾北斎筆
  • 堀河中納言家歌合・一条大納言家歌合
  • 米ふつ(べいふつ)草書四帖 宋時代 
  • 蘇軾(そしょく)書李白仙詩巻 宋時代(阿部コレクション) 
  • 天命極楽律寺尾垂釜 文和元年(1352年)
  • 萩薄扇面双雀鏡(田万コレクション)
  • 松喰鶴鏡(田万コレクション)
  • 湯瓶(田万コレクション)
  • 横井廃寺出土品(田万コレクション)

以上の重要文化財は大阪市所有物件のみ。他に寺院、神社などからの寄託品が多数あります。

その他の主な収蔵品
  • 石造如来坐像 天安元年(466年)銘(北魏時代)(山口コレクション)
  • 狩野宗秀 『四季花鳥図』(江戸時代)
  • 池大雅 『竹林書屋図』(江戸時代)
  • 岸駒 『牡丹孔雀図』(1785年)
  • 岡田米山人 『紫霊蒼龍図』(1817年)
  • 村山槐多 『自画像』(1918年)
  • 島成園『伽羅の香』(1920年)
  • 佐伯祐三 『パリの教会』(1924年)、『パリの裏街』(1924年)
  • 赤松麟作 『琵琶湖』(1929年)
  • 鍋井克之 『刈田の雨』(1933年)
  • 児玉希望 『枯野』(1936年)
  • 橋本関雪 『唐犬』(1936年)
  • 鳥海青児 『北京天壇』(1941年)
  • 上村松園 『晩秋』(1943年)
  • 北野恒富 『星』(1939年)

『大阪市立美術館』の交通

  • JR 大阪環状線 天王寺駅 徒歩5分
  • 大阪市営地下鉄御堂筋線 天王寺駅 徒歩5分
  • 大阪市営地下鉄谷町線 天王寺駅 徒歩5分
  • 近鉄南大阪線 大阪阿部野橋駅 徒歩5分
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